コピー本を作りたいけど、時間もあるし少し凝ってみたい!と思うことはありませんか?
コピー本は、手作業であるがゆえに、手をかけようと思えばいくらでもかけることができ、「世界に一冊しかない本」を作ることも可能なのです。
この記事では、簡単にできるちょっとしたものから、こんなこともできる、というアイデアや工夫を紹介していきます。楽しい同人誌作りの参考にしてください。
※この記事は、2ページに分かれています
カラー関係の工夫
表紙をカラーにする
まずは、表紙をカラーにするところからです。コンビニやコピー専門店ではコピーをする際に「表紙はカラー、中身はモノクロ」というように指定はできません。そのため、表紙と本文は分けてコピーをし、まとめてステープラーなどで製本をします。
A5ならA5、B5ならB5、仕上がりサイズで原稿を作るようにしましょう。無理に縮小をすると、漫画であれば、トーンにモワレが出てしまうことがあります。
そして、表紙をカラーにするにあたっては、3つの選択肢があります。
- 自宅のプリンターでプリントする
- コンビニやコピー専門店でプリントする
- 印刷所さんに発注する
以上の3つを頭に入れた上で、どれにするか考えながら、原稿を作りましょう。今回は、表紙は印刷所さんのテンプレートで作った時の状況で解説します。
例:BRO’SさんA5・カラー用テンプレート
原稿ができました。これを、タチキリの位置(水色のライン/内トンボ)でトリミングし、A4の用紙でプリントします。
印刷範囲の問題で、天地左右少しずつこのように余白が出てしまうので、気になる人は対策をしましょう。
- 余白になりそうな部分には、重要な絵柄や情報を持ってこないようにする(余白許容)
- 塗り足しを多めに作っておいて自動縮小をオフにし、あえて余白になっても仕上がりの絵柄には支障が出ないようにする(ギャンブル/余白は出る)
- 本文まですべてコピーし終えて製本後、カッターで余白部分を本文ごと裁ち落す(化粧裁ち)・・本文に影響が出る可能性があります
- 余白が目立たないデザインにする
- 一回り大きい用紙でプリントし、トンボでカットしてから本文にあわせて製本する(ちょっと大変)
- 印刷所さんに発注する
トンボでのカットも、仕上がってからの断裁も、カッターマットを下に敷き、安定した状態での作業をおすすめします。数枚まとめての作業が多くなってくれば、裁断機があってもいいかもしれません。キンコーズの店頭には置いてあることが多いです。
表紙を印刷所さんに発注してみる
印刷所さんに表紙を発注すると、余白は無く、このように仕上がってきます。
何となくちょっとレベルが上がったような気分になります。そこで、表紙を発注するメリットとデメリットについてまとめました。
- 用紙が選べるので、しっかりした用紙や特殊紙も選べる
- トンボでカットしてくれるので、天地左右の余白が無く仕上がる
- 自宅のプリンターに急にトラブルが起きても大丈夫
- 枚数によっては、インク代よりも安上がりで済む
- コピーより最終的に見て安く済むこともある
- 納期がかかることもある(安く上げるためにできるだけ早く入稿がおすすめ)
- 思い立ってすぐにコピー本には間に合わない(かもしれない)
- やっぱりそれなりにお金はかかる(印刷所さんによって)
これらを踏まえたうえで、おすすめの印刷所さんをご紹介します。なお、少部数を前提としているので、10~50部未満の方は基本的にオンデマンドがおすすめです。80~100部をこえたらオフセットを選択しても良いでしょう。印刷所さんの価格表で、欲しい部数のオンデマンドとオフセットを見比べてみてください。
グラフィック(コミグラ)
表紙として使える「フライヤー」はもちろん、名刺、ポスター、フルカラーの冊子まで、印刷のことならほぼ何でも対応してもらえます。
A5表紙・・A4サイズ/30枚 | 5日納期 片面フルカラー 1564円 コート110kg |
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B5表紙・・B4サイズ/30枚 | 5日納期 片面フルカラー 2023円 コート110kg |
プリントネット
同人誌作成支援が手厚く、敷き布などもお願いできます。もちろん、ポスターやポストカードなどもお任せです。
A5表紙・・A4サイズ/30枚 | 5日納期 片面フルカラー 1450円 コート110kg |
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B5表紙・・B4サイズ/30枚 | 5日納期 片面フルカラー 1830円 コート110kg |
2社さんとも、5日納期の価格を掲載しています。(2018年8月現在価格) これよりももっと早く欲しいという場合には、少しずつ高くなっていくことがほとんどです。
- コピー本も宅配で搬入したい人→宅配を出す2日前までに到着させて製本、搬入できるようにする
- 例 日曜都内イベント、金曜が宅配受付最終日/関東住まい・・木曜には発送したいので、火曜には自宅で表紙を受け取れるようにする
- コピー本は日曜のイベントに手搬入の人→金曜までには自宅で受け取れるようにする(土曜受け取りに指定すると、不在などで受け取れない可能性がある)
できるだけ、日曜日のイベント合わせであれば、宅配搬入であれば搬入予定日の前々日までに到着するように計算をしましょう。当日持参であれば、木・金曜日までに自宅到着であれば安心です。
本当に時間が無くてどうしようもない場合は、納品場所を会場にしても良いですが、イベント予定日を納品予定日にはできません。大型イベントの場合は、自宅受け取りにして手持ち搬入した方が早いかもしれません。表紙を印刷所さんに発注すると決めたら、先に入稿してしまいましょう。
また、納品場所を会場にする場合は、イベントの指定宅配便会社を確認し、印刷所さんがその宅配便会社で発送してくれるか確認することが大事です。イベントがヤマトさん指定なのに、印刷所さんが佐川さん指定(ヤマトさんは別料金)ということもあります。
なお、表紙の用紙の厚さの目安ですが、本文が通常のコピー用紙である場合、表紙が180kg、220kgなどの厚い紙だとバランスが取れないことがあります。コート110~135kgがベスト、厚くても各種用紙160kgくらいまでをおすすめします。
- 印刷所さんに表紙を発注するときは、納期に余裕を持つ
- 32ページを超えるなど、少し厚そうになるときは、左右をほんの少し大きくして、化粧裁ちをしても
- 枚数によっては自宅のプリンターのインク代やカラーコピー出力よりも安くなるので、検討は早めにする
カラー口絵、カラー本文を作ってみる
コピー本ならではですが、好きな位置に好きなだけカラーページを手軽にはさむことができます。ただし、いくつかの条件はあります。
- 基本的にコピー本はほとんどが中綴じなので、本文前に口絵のカラーを入れると、そのページに対応するように最後もカラーになる
- 途中にカラーを挟む場合は、両面カラーでないと見栄えが良くないこともある
これらを踏まえて、カラー口絵やカラーページを好きに入れることで、オリジナリティのあるコピー本ができます。