印刷所さん

【10部~30部】少部数向けの印刷屋さんとオンデマンド印刷について

同人誌を出すにあたり、悩むのが「部数」です。100部などとんでもない。50部もいらない、いや10部や20部でいいんじゃないか…そう思う人も多いのではないでしょうか。

ジャンルや、漫画・小説の違いはありますが、一度のイベントでの頒布冊数の多数は実際のところ0~10部(10部出ればいい)が多数というアンケート結果も出ています。また、頒布目的ではなく、ただ本を作りたい、自分と周りに配りたいだけ、という人もいることでしょう。

そこでここでは30部以下の部数にしぼり、少部数でも安心の印刷屋さんをご紹介します。

※この記事は、2ページに分かれています

オフセット?オンデマンド?どちらを選べばいい?

印刷を発注するにあたり、まず「オフセットにするか」「オンデマンドにするか」という大きな選択肢にあたります。

結論から言えば、30部ほどの部数であれば、オンデマンドがおすすめです。

まずはざっくりと簡単に、オフセットとオンデマンド印刷の違いについて説明をします。

オフセット印刷

  • 版(ハンコのようなもの・印刷の原本)を作り、インクを使って印刷をする
  • 版(原本)を作るのにコストと時間がかかるが、原本を作れば後は早く、大量の印刷に向いている

オンデマンド印刷

  • 大きなコピー機のようなもの
  • データを直接機械に送信し、トナーを熱とオイルで紙に定着させる
  • 版を必要としないため、1枚からでも可能で、できあがりまでが早い

オフセット印刷とオンデマンド印刷は、ざっくりとですがこのような違いがあります。それぞれの特性についてもう少し掘り下げての説明は、別の記事にておこないます。

オフセット・オンデマンドの簡単な価格比較

オフセット印刷は、版(原本)を作って印刷をするため、50部や100部といった部数から受付をしています。中には30部での受け付けをしている印刷所さんもありますが、1冊あたりの単価がだいぶ割高になってしまいます。

数社さんですが、同じ条件で比較をしてみました。

例:B5 20ページ 30部 オフセット

印刷代 1冊単価 印刷所さん・パック
20,200円 673円 丸正インキさん アタックシリーズ1
22,600円 753円 大陽出版さん 特価シンプルカラーセット
26,070円 869円 くりえい社さん チンドンベリィパックコース1
34,000円 1,133円 金沢印刷さん こびとセットB5
45,900円 1,530円 緑陽社さん カラーセット

同条件 B5 20ページ 30部 オンデマンド

印刷代 1冊単価 印刷所さん・パック
7,040円 234円 ポプルスさん スタンダードセット
10,380円 346円 日光企画さん オンデマンド中綴じフルカラーセット
10,800円 360円 PICOさん デジP基本仕様

以上すべて、割引適用前のHP表示価格・2018年8月現在

このように、価格面でもオンデマンド印刷は少部数向けの印刷であるといえます。

何部以上ならオフセットが向いているの?

オンデマンド印刷は逆に、大量部数の印刷には向いていません。1枚ずつの単価がオフセットに比べて高いため、ある程度の部数までいくと価格の逆転現象が起こります。

印刷所さんにもよりますが、100~200部であれば、どちらも選べる価格帯です。300部を超えると、オフセットの方が安くなることが多くなっています。

それでは、オンデマンド印刷を取り扱っている印刷所さんと、各社の特色をご紹介します。掲載の印刷所さんは、今後増やしていく可能性もあります。また、各社様で印刷をされたツイートを、許可をいただいて引用しております。

オンデマンド印刷おすすめの印刷所さん

STARBOOKS(スターブックス)

http://www.starbooks.jp/

ここがイチおしポイント
  • 一冊からでも印刷OK
  • エンボス系の用紙も使用可能。紙の種類がとても多く、特殊紙も使用できる
  • 変形サイズ、角丸、カバーの有無など、カスタマイズが豊富で自由な本作りが楽しめる
  • カラーとモノクロ混在OK→途中にカラーページを挟める
  • 最大7500円引きの「毎割」で早く入稿しようと頑張れる
  • マイページの「お客様ノート」で進捗がわかりやすい

スターブックスさんは、とにかく丁寧な対応で評判です。状況にもよりますが、データを丁寧に見て、印刷的におかしいと思った点はすぐに連絡をくれます。サイトは明るく非常にポップ。自分の思うように用紙や装丁をメニューで選び、そのまま発注できます。

おすすめポイントその2
  • 蛍光・シルバー・ホワイトなどの特色で、よりいっそう綺麗で鮮やか、個性的な本作りが楽しめる
  • マット感優先の機種を導入。よりオフセットに近い質感を実現
  • 段ボールがかわいい
パグくん
パグくん
スタブさんはマイページで状況がわかるから安心だね
はにわくん
はにわくん
こだわりの本を作りたい人におすすめ

スターブックスさんでの装丁例

素敵な箔押し例です。印刷はオフセット。フォントの細い線やドットも綺麗に箔が押されている技術に、特に注目してほしいです。

コミックモール

https://comicmall.jp/

ここがイチおしポイント
  • 豊富な書籍用紙で、厚めの小説同人誌印刷にイチオシ!!
  • 特殊紙にカラー表紙でもよし、モノクロ本文+カラーカバーでもよし
  • A5・B5なら、装丁・仕様を限定した「ライトセット」でさらにお得にお手軽に
  • 期間限定のフェアをうまく利用してPP加工もお得に
  • 背幅に迷っても、便利なテンプレートがあるから安心

小説の同人誌で文庫本を考えている人に、特におすすめです。書籍用紙はどれも軽くてやわらかく、160~200ページを超える本でも読みやすいです。サイトはシンプルですが、必要なことは揃っているので、むしろ悩まずに済みます。

はにわくん
はにわくん
ほんといつもお世話になってます
パグくん
パグくん
問い合わせはメールじゃなくて電話が早いよ!

コミックモールさんでの装丁例

カバー付きの文庫本です。本文のフォントにも、テカりは見えません。コミックモールさんの書籍用紙はとても軽くやわらかいので、小説書きさんに特にオススメです。

BRO’S(ブロス)

https://www.bros-comic.co.jp/

ここがイチおしポイント
  • 印刷がとにかく速い!びっくりするほど速い!
  • 「本文オンデマンド・表紙はオフセット」にも対応
  • 淡クリームキンマリ62kgで、市販の文庫本クオリティ
  • 4年経過しても波打ち無し。もちろんかっちり製本で綺麗な仕上がり
  • マイページで進捗状況がひと目で分かる&メールの連絡で安心
  • 宅配搬入・搬出4回以上でも耐えられる頑丈なダンボール

オフセット印刷でおなじみのブロスさんですが、実はオンデマンドもとてもお得です。日曜日のイベントへは何と木曜日(水曜の時期もあり)が通常入稿。月曜・火曜の入稿で、早割が適用になるのは嬉しいですね。もちろん製本はかっちり。印刷もマットな仕上がりです。

パグくん
パグくん
何でも頼めちゃう安心感があるよね
はにわくん
はにわくん
製本の綺麗さはいつも感動もの

入稿をしたとき、データの確認をして印刷にかかるとき、搬入をするとき、と細かくメールで連絡をもらえるので、とても安心してお任せできます。どんなに厚い本でも大丈夫という安心感が頼もしい印刷所さんです。

ブロスさんでの印刷・製本例

ブロスさんで印刷をした300ページの文庫本で、まったく製本にズレがないことが分かる動画です。製本をするにあたっては、どうしても数ミリのズレは出てしまうことがあり、そのために「塗り足し」があるのですが、この動画では定位置であるノンブルが動いていません。

POPLS(ポプルス)

http://www.inv.co.jp/~popls/

ここがイチおしポイント
  • 一冊からでも印刷OK
  • 初心者向けの分かりやすい原稿作成方法紹介で、初めての人でも安心
  • オールフルカラーのイラスト本もセットが有り
  • 「ソフト絵本セット」で普段とちょっと違う本作りも!
  • アナログ原稿も受け付けているので、デジタルに移行していなくても大丈夫

とにかく安くて早いと評判のポプルスさんは、少部数をお手ごろ価格で印刷したい人の強い味方です。お得なパックを選べば「どの用紙にしたらいいか分からない」とお悩みの初心者でもらくらく。対応の丁寧さと親切さでも高評価です。

はにわくん
はにわくん
カバーつき文庫パックは、カバーをつけて納品してくれるよ
パグくん
パグくん
小説書きさんにおすすめだね

プリントオン

http://www.print-on.jp/doujin/doujin_index.htm

ここがイチおしポイント
  • 特殊加工・可愛い装丁オンデマンドの代名詞。可愛い本を出したいならここ!
  • 季節やイベントごとの期間限定プランは、見逃せない装丁がもりだくさん
  • 「表紙も全部お任せ!」のワクドキプランで感動の仕上がり
  • プリオンさんに良い子入稿できれば、余った時間でもう1冊出せます
  • サイトを見ているだけで「こんな本出したい!」と思ってしまう装丁の数々

何かすごく可愛い本にしたい!という人におすすめなのがプリントオンさんです。香り付き印刷、シースルーのトレーシングペーパー、キラキラのエナメルラメ加工・・と、どれも一度はやってみたいと思ってしまう装丁ばかりです。すべてお任せの「わくわくドキドキセット」をぜひお試しください。

はにわくん
はにわくん
装丁が楽しいのはやっぱり同人誌ならではだよね
パグくん
パグくん
早割がんばろう
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